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曇天・プリズム・ソーラーカー

アイシールド21描いてた人ってどこいったのかなーって思いながら本屋をうろついてたら新刊コーナーにあってびっくりしたマンガ。どうやらジャンプS.Q.で短期集中で連載していたらしく全2巻で終わる短さが良し。その時はまだ1巻が出たばっかりで買わなかったんだけど、後日BookOffの100円コーナーで2巻とも発見してホクホク顔で購入。で、買ってから気付いたんだけど、原作がムーンライトマイルの作者でまた驚いた。

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幼い頃に交通事故で父親を亡くした主人公が、バイト先に転がり込んできた大学生達と一緒にソーラーカー作りに関わっていくお話。お気楽な学生との確執だとか、あだち充バリにドラマチックな人間関係とか、いざレースが始まると天気が悪かったりアクシデントが発生したりとかなり王道、言い換えればベタ(笑)。

読んでみるとなかなか良く出来たマンガで、このまま一本のアニメSPとか実写映画にしてもいいようなクオリティが素晴らしい。短期集中連載ということで、きっちり練られた話と非常に丁寧な絵がよく出来ていて、このままマンガのお手本として使えそうなレベルで読みやすい。ベタな展開も2巻に納めるのに必要だと思って読めば、そのテンポ配分が心地よいことに気付くはず。絵師だけでなく、作家も一流の人間だからこその質の高さだろう。

個人的にはレースの描写がとても良かった。ソーラーカーでの耐久レースというのは絵的にはすごく地味。それが雨のレースであればソーラーカーのメインである発電ができないので、その目的は自ずと「内蔵バッテリーでいかに長く走るか」という方向に向いてくる。燃費を重視すればスピードが出せないのも当然で、レースものなのに追い抜きシーンが全くないマンガに。そんな中でも、効率良い走りを求めてデータを突き合わせ、チーム一丸となって完走を目指すという、なんとも言えない熱さがあるのは面白い。

そしてレース終盤に晴れ間が見え、パネルが電気を生み、モーターからタイヤに力が伝わり、一気に加速してゴールを目指して疾走する・・・その溜めに溜めた末のカタルシスといったらたまらない!この辺はぜひ読んで実感して貰いたいところ。

ソーラーカーとレースの細かいところ(技術的な部分)の描写が無いのも読みやすさ重視の作り方なんだろう。F1の様にエンジンを積まず、雨とモーターの静かな音に実況と無線が響くレースというのも、音を表現出来ないマンガの題材としては好相性か。青春全開で最初から最後まで爽やかな雰囲気だったのもよかった。うじうじしている主人公だと太陽の光の下で走るにはふさわしくないだろうし。


全2巻というのはちょっと物足りないけど、綺麗にまとまった質の高いマンガという印象。本当にそのうちどっかで実写化しそう(笑)。新しい技術は若い人の手で~っていう教授も良かったなあ、あんな先生に会いたかったw

そういえば作画の村田先生はとなりのヤングジャンプというサイトでネット連載しているらしいけど、普通に一線級で描ける人なんだしもったいない気もする。原作付きばっかり描いてきた人なんだし、本人にその気があるなら一人で紙面連載させてあげて欲しい。というかジャンプはあんな酷い新人取るぐらいならこの人に頼めばいいのにと思いました、マル。

今回はこのへんで、また次回!ノシ
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