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高度35000メートルで窓を拭く「土星マンション」

マンガ読みてーと言っていたら友人とマンガ喫茶に行く機会があったので、ここぞとばかりにがっつり読んできましたよ(*´ω`*) 興味はあるけどレンタルでおいてないマンガとか、マン喫でしか読めないですからねー。その中でもこれは良かったというのをネ、紹介したいと思いマス。

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今回紹介する土星マンションはコミックIKKIに連載されていたSF作品で、主人公の少年が事故で行方不明になった父を追って一人前の窓拭きを目指すお話。「窓」と言っても地球の高度35000mに設置された移住用のリングシステムの窓。外は宇宙という過酷な環境の中、少年は今日も懸命に窓を拭くのだった・・・という感じ。

最後まで読んですげぇと唸らされたのはカラーページのタイミングの上手さ。人々が暮らすリングシステムは上流階級が住む明るい上層と、主人公や貧困階級が住む仄暗い下層、それらを結ぶ中層に分かれていて、物語は主人公のいる下層で進んでいくんですヨ(まぁ当然だけど)。なので物語全体で絵的に暗い場面が多く、加えて宇宙空間の息苦しさ、終盤の重たい展開も相まってかなり鬱々とした雰囲気に。そして最後の最後、たった5,6ページだけど今までの鬱憤を全て吹き飛ばすスカッとしたカラーページに思わず鳥肌が立ってしまった。ここまで上手くカラーとモノクロの差を意識した演出ってのはなかなか無いんじゃないかなーと思います。

いきなり終わりの方の話をしてしまったけど、物語全体の雰囲気もすごくいい。身寄りのない主人公に良くしてくれるお隣さんと窓拭き職人の組合の人たちの暖かさは、暗く貧しい下層に住んでいることを忘れさせてくれる程心地よい。上層に住む依頼者たちもちょっと傲慢だけどコミカルでどこか憎めない。絵本のような見た目がまたこの雰囲気にぴったりで、これがSFだからってムーンライトマイルやプラネテスのような絵だったら全く違うモノになってしまうのは間違いない(笑) 思えば割と設定のしっかりした宇宙を舞台にしたSFでここまで暖かな絵というのは珍しいのかも。宇宙空間の冷たさと、貧しいけど暖かな暮らしの対比が映える絵で良かったと思う。

なんかベタ褒めなのも少し気持ち悪いので言っておくと、SFにはそれなりの技術的な知識・考察・うんちくがあった方がいいという、いわゆるハードSF志向な人にはちょっと合わないかもしれない。あと主人公がなよっとしているのが嫌いな人も・・・まぁこの辺は主人公の成長が見えて個人的にはいいと思うんだけど、まぁ好みの問題だよね。でも読まず嫌いしないで是非とも読んでもらいたい一作です、ハイ。

というわけで土星マンションを紹介しました。これ書く時にちょっと調べたら実写映画の話があったっぽいね、リーマンショックでぽしゃったみたいだけど。個人的には絵も武器のマンガだと思うので、映像化ならアニメにしてほしいと思います、1クールじゃちょっとエピソード絞るのが難しい気もするケド。相変わらずIKKI系は独創的で好きだなぁ、ではまた次回~ノシ
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