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苦しさと共に生きる「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」

またまた更新。

アニメ化で議論を醸している「惡の華」の作者、押見修造の描く短編の青春モノ。この人の描く人間のどろどろした内面は今作でも十分に発揮されていて、普通の青春モノとは一線を画するマンガになっている。

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主人公の志乃は自分の名前が言えない。理由は吃音症だから。どもったり次の言葉が出てこなかったりする症状で、今でこそ英国王のスピーチなんかでそこそこ知名度があり、大人なら周囲の理解を得て受け入れることもできるかもしれない。しかし彼女は高校生、入学してすぐの自己紹介で失敗し、それから人前で話す度に周囲に嘲り笑われ、コミュニケーションを取ること自体が怖くなり、次第に心を閉ざしていく。この辺りはとてもリアル。

1巻しかないのでこの後の展開をざっくり言えば、そんな彼女にも友達ができ、ふとしたことで仲違いし、最後にはちゃんと仲直りする。青春モノのテンプレのような展開。


それでも、このマンガが秀逸だなと思うのは、彼女の吃音症が最後の最後まで治らないということ。体育館で大勢を前に吃音症の辛さと、その辛さと一緒に生きて行くことを皆に叫び伝えるシーンは圧巻。まぁ救いがないかというとそういうわけではないので、BADENDが苦手な人も安心して欲しい。

押見修造の変態さを押さえつつ、人間の内面をぐわあああああとかがあああああーーーっと描くという良いところは残している、そんな雰囲気のマンガ。惡の華にドン引きした人にもオススメです。押見先生の変態に頼らない実力ががっつり見れるマンガなのでゼヒ。

ではまた次回ノシ
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1167:

漫画好きの友達に、作者もこの主人公と似たような病気?らしいってことを聞いたよ。
話の構成のインパクトはさすがって感じだよね。

2013.05.17 00:15 マモルーン #DdiHOXp. URL[EDIT]
1168:

>大佐
あとがきにそんなこと書いてあったね
悪の華も仲村さん=奥さんがモデルらしいし、濃い経験しすぎ(笑)
話の作りはかなり上手かったなぁ

2013.05.17 08:23 えぬまる #- URL[EDIT]

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